健康増進に役立つ新鮮な生菌と、その生成物をたくさん摂取できる自家製豆乳ヨーグルト。
そんなヨーグルトを安価にたくさん食べてもらいたくて、以前母親にヨーグルトメーカー(ヨーグルティア)を贈ったのですが…
「何回作っても全然固まらない」と、あまり活用できていない様子。
そこでその原因を探ってみたところ、いくつか思い当たるところがありました。
説明書通りに使ってもうまくヨーグルトが固まらな場合、もしかするとその原因は保管状態にあるかもしれません。
自家製豆乳ヨーグルトが食べたい!なのに作れない!?
便秘や鼻炎・ぜんそくなどがなかなか改善しないで困っていた母に、「毎日気軽に作って食べられるように」との思いから、以前ヨーグルトメーカーをプレゼントしました。
ところがある時実家に行ってみると、市販のヨーグルトがいくつも冷蔵庫に。
不思議に思って理由を聞いてみると、
「ヨーグルティアで豆乳ヨーグルトを作ってみたけど全然固まらない」
とのことでした。
同じ道具・同じ材料を使っても失敗するのはなぜ?
普段同じヨーグルトメーカーを使い、同じスーパーで買ったヨーグルト(種菌)と豆乳を使っている私は、それまで失敗することなく毎回きれいなヨーグルト作りに成功していたため、その言葉を聞いて不思議でしかたありませんでした。
そこで、失敗する時にありがちな「容器の消毒不足」と「開封後時間の経った豆乳・種菌を使ったりしていないか」について確認をしてみました。
しかし、「容器はきちんと洗って説明書通りに電子レンジでチンしている」し、「豆乳も種菌のヨーグルトも、未開封(もちろん消費期限前)のものを使っている」とのこと。
それを聞いて、私は「もしかして枇杷灸やお線香の薬効成分によって、乳酸菌が不活性化しているのかな?」と一瞬思いました。我が家と実家の違いが、その時点ではそれぐらいしか思い当たらなかったからです。
「でも、そんなことってあるかな……?何だか解せないなぁ。」
そんな風に思いつつも、原因が分からないまま数ヶ月が過ぎたある日のこと。
「もしかしたらこれが原因か?」と思うことに行き当たりました。そして、その後検証を繰り返した結果、「これが原因でほぼ間違いない」と思うようになりました。
その原因とは……?!
カギは種菌の保管温度と購入後の経過日数による活性度の変化!
ある日、急に旅行に出かけることになった母からメールが届きました。
「1週間ほど帰らないので、良かったら冷蔵庫に入っているヨーグルト食べといてください」
翌日実家に行ってみると、500mlサイズの未開封のヨーグルトが一つありました。
消費期限が数日後に迫っていたそのヨーグルトを持ち帰り、ヨーグルティアでいつものように作ってみたところ…固まりませんでした。
そこで、改めてヨーグルトが固まらない原因について考えてみました。
よくある「ヨーグルトが固まらない原因」
- 開けたての無調整豆乳を使っていない
- 開けたてのヨーグルトを使っていない
- 容器やスプーンがきちんと殺菌出来ていない
- 豆乳が古い
- ヨーグルトが古い
- 初期温度が低すぎた
上記の中で今回のヨーグルトに当てはまるものがあるとすれば、「ヨーグルトが古い」ぐらいですが、一応消費期限内のヨーグルトではありました。
これまで有用微生物群のEMやさまざまな発酵食品を扱ってきた経験上、エサとなるものと適切な温度を与えてあげれば、乳酸菌は活性化してヨーグルトもちゃんと出来るハズ…なのですが…??
そこで自分なりに新たな原因を追求し、ある結論に達しました。
今回自分が到達した「ヨーグルトが固まらない原因」
- ヨーグルトを買ってから家の冷蔵庫に入れるまでの温度変化
- ヨーグルトを買ってから種菌として使うまでの保管日数
このいずれか(もしくは両方)が原因となって、ヨーグルトがうまく固まらず、舌触りの良くないヨーグルトができるケースが生じていると感じました。
実際に、色々なパターンで作り比べてみた結果は次の通りです。正直なところ、ここまでシビアなものなのか?と驚きを隠せませんでした。
ヨーグルトが固まらない原因の推測から検証。そして確信への道のり
今回、実家から持ち帰ったヨーグルトで作ったヨーグルトが固まらなかったことから、母親の行動パターンと自分の行動パターンの違いについて、検証してみました。
すると、いくつかの違いに気づきました。
検証と結果 その1
まず、私は自分でヨーグルトを作るために使う種菌を購入する際、【作る当日か前日】に、徒歩8分ほどのスーパーで買ってきていました。そしてそれを保冷バッグで持ち帰り、冷蔵庫に入れていました。
一方、母親はヨーグルトを買ってから帰宅するまでに寄り道をしたり、別の(遠い)スーパーで買ってきたりすることがあり、「ちょっとぐらい大丈夫」と、家の冷蔵庫に入れるまで少し時間が経っていたりすることがままあるようでした。
そして、買ってきたヨーグルトで自家製ヨーグルトを作るのも、【数日後~消費期限内】という具合でした。
そこで、私も同じような状況で作ってみることにしました。
まず、近所のスーパー(徒歩8分)で買ってきたものではあるものの、購入後5日ほど経った消費期限内のヨーグルトで豆乳ヨーグルトを作りました。
すると、うまく固まりませんでした。
何度か試してみた結果、「冷蔵庫に入れてから24時間以上経過したものを種菌として使うと、固まらない確立が高くなる」という結果がでました。
検証と結果その2
次に、気温がそれほど高くない日(15℃前後)、徒歩20分ほどの距離にあるスーパーでヨーグルトを購入し、保冷機能のない薄い買い物袋に入れて持ち帰りました。
そして帰宅後そのヨーグルトを冷蔵庫で保管し、翌日(購入後24時間以内)に豆乳ヨーグルトを作ってみました。
すると、ほとんど固まりませんでした。
検証と結果その3
その後、【保冷なし・徒歩20分】と【保冷あり・徒歩20分】の条件で2日(48時間)以上冷蔵保管したヨーグルトを種菌にしてみたところ、やはり固まりませんでした。
参考までに…
うまく作れた自作の豆乳ヨーグルトを種菌として新たに豆乳ヨーグルトを作った場合、冷蔵庫保管開始から7日過ぎた種菌であっても、まったく問題なく豆乳ヨーグルトは作れています。(我が家の場合)
検証と結果から導き出した自分なりのまとめ
- 買ってきた乳酸菌(ヨーグルト)を良い状態で保管維持するのは難しい。
- 店頭に並んでいる市販品の温度管理は予想以上に優秀。
- 市販品のヨーグルトは菌力が微妙
- 上手く出来た自作ヨーグルトの菌力は相当強い!
というわけで、市販のヨーグルトを種菌にしてヨーグルトを作る場合は、なるべく温度変化が少ない状態で速やかに持ち帰り、なるべく購入後24時間以内に使い切ってしまうのが良いようです!
【 追記 】
ちゃんと固まるかちょっと不安…そんなときは、ヨーグルティア(自家製ヨーグルト製造器)にセットする前に豆乳を少し温めておくと良い結果になりやすいです。
このとき、湯煎するのが本当はベストなのですが、温めすぎないよう十分注意しながら温めれば、電子レンジを使っても大丈夫です。(少なくとも私の経験上は…)
電子レンジで温める時、私は35℃ぐらいになってればいいかな、という程度の温め具合で加熱を終了させています。手のひらに数滴ほどポトンと落として、ちょっとぬるいかな?と思う程度です。
種菌は冷蔵庫から出してそのまま使うほうが良いです。ヨーグルト菌ちゃんに電子レンジは大敵です!