「植物図鑑」。正直、こんな恋愛できたらいいなって思う。

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恋人が歩いている画像

数年前に初めて読んだときから、事あるごとに記憶によみがえる本となっていた『植物図鑑』。気づいたらいつの間にか映画化されていました(2016年6月)。

2016年12月7日DVDレンタル開始!

映画の公開はすでに終了していますが、映画の予告編の動画は今でもYoutubeで見ることができます。

そして、2016年12月7日からDVDのレンタルも始まっているようです。

予告編を見ただけでも、よくある実写版にがっかりするパターンではなくて、確実にキュン死しまくりそうな映画に仕上がっている様子が伺えます。

これはぜひとも見なくては・・・。

このお話は主人公の年齢が26・7歳という設定で、話の内容からしてもアラフォー世代の私などは基本的に読者対象外という感じなのですが、個人的には完全にドはまりしました。

以前読んだときにとてもはまったので、「絶対この本は人気があるに違いない。」と思ってインターネットで情報を拾おうとしたところ、当時は思ったより全然情報が出てこなくて、amazonのレビューでも案外よくない評価が少なからずあったりしたので、ちょっと不思議に思っていました。

人気急上昇の原因は一体どこに?

今回の映画化を知って再度植物図鑑について調べてみたところ、今度はびっくりするぐらいたくさんのファンがいて、さまざまな情報がネット上にあふれていました。

そして、『中学3年生の子と同じ本を読んで感動している自分』にもびっくりしつつ、同じような感性を持つファンがたくさんいたことを嬉しく思いました。

スミレ画像

この植物図鑑という本は、携帯小説→単行本→文庫本→漫画化→映画化という流れで、長年にわたって若い人たちを中心に人気を集めていたようです。

そして昨年になって注目度が一気に上がったのは、映画化によるところが大きいようです。主人公のさやかを演じる高畑充希さんと、樹を演じる三代目JSBの岩田剛典さんの人気ぶりがうかがえますね。

私はもともと書籍の映画化や実写化にはあまりいい印象を持っていないので、今回も映画化・実写化を知ったときには、正直なところがっかりしました。そして、映画について調べる気もありませんでした。

ですが、念のため予告の動画を見てみたところ・・・

「やばい。これぜったいハマる映画に仕上がってるわ」

と直感的に思いました。

オオイヌノフグリ画像

マンガ版は見ていないのですが、ストーリー的にはそれほど違っていないのでないかと思います。映画の方も、少し本の話と内容が違うようですが、大きな変更はなさそうです。

あなたがハマるのはストーリー?役者?雑草?

植物図鑑を単に恋愛小説として楽しんだ人が多いのはもちろんのこと、植物図鑑を読んだことによって、今まで気にとめていなかった野草や草花への興味が芽生えた人も続出しているようです。

ツクシ画像

私の場合は、野草がらみの本を探していた流れでたまたま植物図鑑のことを知り、「小説(しかも恋愛小説)なんて普段からまったく読まないのにな~。」と思いつつも、「まぁ野草料理のレシピも載っているし、せっかくだから読んでみるか。」と手にとってみて、すっかりストーリーにはまってしまったクチです。

なんといっても、恋愛ストーリーにはそれはそれとしてキュンキュンしながらも、野草の話についてもきっちりしっかりと書き込まれているところに、胸を射抜かれました。

野草が大好きな私は、植物図鑑を読んで

「この作者は本当に雑草(野草)が好きなんだな。」

と思いました。

タンポポ画像

そして、ストーリーの中に出てくる可憐な花の名前と見た目も、この本を読んで完璧にインプットされました。ちょうど植物図鑑を読んでいた頃に近所の植え込みの中でひっそりと花を咲かせていたので、見かけたときは感動しました。

きっと毎年咲いていたに違いないのに、今まで気づいていなかった野に咲く小さな花。
それからは毎年この季節が楽しみになりました。

植物図鑑を読んだことがない人にも、高畑充希さんや岩田剛典さんのファンじゃない人にも、『雑草』に興味がない人にも、一度見てもらいたい作品です。

作者の有川浩さんってどんな人?

植物図鑑の人気ぶりはもちろんのこと、作者の有川浩さんのことも、「まったく知らないわ。」と思っていたのですが、改めて調べてみると、テレビドラマの『フリーター家を買う』や映画『阪急電車 片道15分の奇跡』の作家さんでした。

Wikipediaを見て興味がわいたので有川さんについてさらに調べてみたところ、

エンタメの未来が危ない!
作家・有川浩が決意の緊急提言「新刊本を買う意味」

という記事を見つけました。

さらに有川浩と覚しき人というネーミングで書かれたアメブロやtwitterを見つけ、ますます有川さんという人の個性に惹かれました。

この世界に生きていることの痛みを感じながら、この世界で個性を見失うことなく生きていこうとするひたむきさ ――― 人として、小説家として、その個性という命を燃やす人。

凛として繊細な人。

・・・植物図鑑。
先入観を持たずに見て、ハートで感じてほしいラブストーリーです。